Quantcast
Channel: 趣味の写真帳
Viewing all articles
Browse latest Browse all 4170

サヴァリッシュの訃報に触れて...

$
0
0
 今朝のNHKニュースで、NHK交響楽団の桂冠名誉指揮者であるW.サヴァリッシュ氏が亡くなった事を知りました。
 好きな指揮者の一人だったので、大変残念です。
 長めの指揮棒でオーケストラの隅々まで細かな指示を行い、非常に精緻な指揮をする人だったいう印象があります。

 実演を聞いたのは数回ですが、1973年6月28日にN響を振ったベートーヴェンの9番は合唱が実に上手く、良い演奏でした。
 それから、日付もオーケストラも忘れましたが(スイスロマンド管弦楽団だったか...)、ラヴェルのラ・ヴァルスを正規のプログラムで演奏し、アンコールでもう一度演奏されたことを思い出しました。
 アンコールの方が、オーケストラのメンバーが何だか楽しそうに演奏していて良い演奏だったことを良く覚えています。
 はて、当日のメインは何だったか...ベルリオーズの幻想交響曲だったかなぁ...

 FMをエアチェックしたテープも沢山残っていますが、最初にサヴァリッシュを聞いたのはいつ頃かと思って調べて見たら、1967年にウイーン交響楽団を指揮したシューベルトの6番か、F.グルダがピアノを弾いてN響が伴奏したベートーヴェンの1番のコンチェルト辺りでしょう。
 未だベームもカラヤンもヨッフムも健在で、サヴァリッシュはこれらに続く中堅どころといった感じでしたが、端正な外見や指揮ぶり、(例えは良く無いかも知れませんが)楷書体のようにキチッと構成された音楽が魅力的でした。

 ベートーヴェン、ブルックナー、モーツアルトなど色々な曲の実況録音が50曲ほど残りましたが、その中にご自身でピアノを弾いてN響を指揮をされたモーツアルトの12番(K414)と13番(K415)のコンチェルトがありましたので、これらを聴きながらこの記事を書いています。
 もともとピアニストなのでピアノは上手ですが、なんだか温かくなる、ホッとする演奏です。

 ピアノと言えば...
 N響との共演では、M.ポリーニを独奏者に迎えたブラームスの1番、2番のコンチェルト、同じくE.ギレリスとのブラームスの2番のコンチェルトなどが特に印象深く残っています。

 ドイツ・オーストリア系の偉大な指揮者がまた一人居なくなってしまいました。
 NHKで追悼番組でも組んで、若い頃の指揮ぶりを流して欲しいですね。

 記事とは直接関係ありませんが、写真帳なので写真を一枚...

 鎌倉寿福寺墓所にて、1972年10月29日撮影

 ご冥福を祈って、合掌。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 4170

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>