昔から、35mmフィルムを半切や全紙に伸ばした写真の解像感に不満があり、大伸ばしには66判あるいは67判が必要不可欠との認識でした。
ところが、先日の銀燕チャリティ写真展で、朋友O氏が35mmネガをデジタルカメラで複写してA3に伸ばした写真と、自分が67ポジをフラットヘッドスキャナーでデジタル化しA3に伸ばした写真の解像感があまり変わらなかったことに衝撃を受け、今回の比較検討を行うことになりました。
フィルムを一度デジタル化してプリントするよりも、直接引き伸ばし機でプリントする方が処理工程が少ないので、画質の劣化(MTFの低下)が少ないことは容易に想像出来ますが、一度デジタル化することでレタッチ出来るという大きなメリットがあります。
モノクロ写真を自分で引き延ばしていた頃は、フィルムの種類や撮影した時の条件などによって印画紙の号数を選択し、針金の先に黒い紙を付けたもので覆い焼きをしたり、黒い模造紙に穴を開けて焼き込みを行ったりと、いろいろなテクニックを駆使したものでした。(笑)
でも、カラー写真の引き延ばしは業者にお任せでした。
デジタル化してしまえばこういった処理がパソコン上で行え、モノクロのみならずカラーでも逆光写真の部分的な補正や曇天写真のコントラストや彩度の調整などが自分で行えます。
フィルムをデジタル化する方法、現在考えられるのは次の4つでしょう。
(1)フラットヘッドスキャナーを使う
(2)フィルムスキャナーを使う
(3)デジタルカメラで複写する
(4)業者に依頼する(フォトCDなど)
このうち、(1)と(4)について自分なりに比較した結果、(4)の方が解像感が良いことが分かりました。
(2)は持っていないので比較出来ず。
今回はO氏のご協力を得て、(1)と(3)の比較を行いました。
フラットヘッドスキャナーでは3,200dpi、各色16bitでスキャン、画像サイズは4,546×3,039(1,381万画素)です。
一方、デジタルカメラによる複写は画像サイズ7,043×4,912(3,459万画素)です。(D800E+60mmマクロレンズ+複写装置)
それぞれを横幅1,280ピクセルにリサイズして比較すると...
フラットヘッドスキャナーによりスキャンした画像、tifからjpegへ変換、リサイズ以外の処理無し。
デジタルカメラにより複写した画像、tifからjpegへ変換、リサイズ以外の処理なし。
フラットヘッドスキャナーによる画像をレタッチして、デジタルカメラにより複写した画像に近づけようとしましたが...
上の3枚を等倍で比較して見ると...
フラットヘッド
デジタルカメラ、横幅7,043を4,546にリサイズしてから切り出し
フラットヘッド、レタッチ後
コントラストを上げたので、機関車前面の警戒色(クリーム色)が飛んでしまった...
参考のため、直接デジタルカメラ(G5)で撮影したもの。
500万画素なのでサイズが小さいけれど、機関車の番号はハッキリと読めます。
以上の比較から、
フラットヘッドスキャナーによるデジタル化では、
・解像感が悪い(機関車の番号が読めない)
・コントラストが低い
・ダイナミックレンズが狭い(機関車前面の警戒色が飛び気味)
・周辺光量低下が目立つ
一方、デジタルカメラによる複写では、
・ノイズが目立つが解像感は良い(機関車の番号が読める)
・コントラストが高い
・ダイナミックレンズが広い
と、デジタルカメラによる複写の方が圧倒的な勝利でした。
冷静に考えてみれば、フラットヘッドスキャナーの中にある小さな結像レンズと、フラットヘッドスキャナー本体と同程度の価格であるマクロレンズでは、マクロレンズの方が性能が良いに決まってます。
WEB上にアップする程度の写真ならフラットヘッドスキャナーでスキャンしたものでも何とか誤魔化せますが、やはり大きなサイズに引き伸ばそうと思うと、デジタルカメラによる複写の方が良いことが良く分かりました。
フィルムのデジタル化は、
デジタルカメラによる複写>>業者に依頼>フラットヘッドスキャナー
という順番になりました。
今回はD800E(3,630万画素)を使いましたが、35mmフィルムなら2,000万画素程度のデジタルカメラでも大丈夫そうです。自分もマクロレンズと複写装置の導入を検討しなければ...
ライトボックスは持っているので、マクロレンズがあれば三脚を使って120フィルムも複写出来そうですが、これにはやはりD850クラスの高画素のデジタルカメラの方が良さそうです。D800Eを処分したことをちょっと後悔...
ところが、先日の銀燕チャリティ写真展で、朋友O氏が35mmネガをデジタルカメラで複写してA3に伸ばした写真と、自分が67ポジをフラットヘッドスキャナーでデジタル化しA3に伸ばした写真の解像感があまり変わらなかったことに衝撃を受け、今回の比較検討を行うことになりました。
フィルムを一度デジタル化してプリントするよりも、直接引き伸ばし機でプリントする方が処理工程が少ないので、画質の劣化(MTFの低下)が少ないことは容易に想像出来ますが、一度デジタル化することでレタッチ出来るという大きなメリットがあります。
モノクロ写真を自分で引き延ばしていた頃は、フィルムの種類や撮影した時の条件などによって印画紙の号数を選択し、針金の先に黒い紙を付けたもので覆い焼きをしたり、黒い模造紙に穴を開けて焼き込みを行ったりと、いろいろなテクニックを駆使したものでした。(笑)
でも、カラー写真の引き延ばしは業者にお任せでした。
デジタル化してしまえばこういった処理がパソコン上で行え、モノクロのみならずカラーでも逆光写真の部分的な補正や曇天写真のコントラストや彩度の調整などが自分で行えます。
フィルムをデジタル化する方法、現在考えられるのは次の4つでしょう。
(1)フラットヘッドスキャナーを使う
(2)フィルムスキャナーを使う
(3)デジタルカメラで複写する
(4)業者に依頼する(フォトCDなど)
このうち、(1)と(4)について自分なりに比較した結果、(4)の方が解像感が良いことが分かりました。
(2)は持っていないので比較出来ず。
今回はO氏のご協力を得て、(1)と(3)の比較を行いました。
フラットヘッドスキャナーでは3,200dpi、各色16bitでスキャン、画像サイズは4,546×3,039(1,381万画素)です。
一方、デジタルカメラによる複写は画像サイズ7,043×4,912(3,459万画素)です。(D800E+60mmマクロレンズ+複写装置)
それぞれを横幅1,280ピクセルにリサイズして比較すると...
フラットヘッドスキャナーによりスキャンした画像、tifからjpegへ変換、リサイズ以外の処理無し。
デジタルカメラにより複写した画像、tifからjpegへ変換、リサイズ以外の処理なし。
フラットヘッドスキャナーによる画像をレタッチして、デジタルカメラにより複写した画像に近づけようとしましたが...
上の3枚を等倍で比較して見ると...
フラットヘッド
デジタルカメラ、横幅7,043を4,546にリサイズしてから切り出し
フラットヘッド、レタッチ後
コントラストを上げたので、機関車前面の警戒色(クリーム色)が飛んでしまった...
参考のため、直接デジタルカメラ(G5)で撮影したもの。
500万画素なのでサイズが小さいけれど、機関車の番号はハッキリと読めます。
以上の比較から、
フラットヘッドスキャナーによるデジタル化では、
・解像感が悪い(機関車の番号が読めない)
・コントラストが低い
・ダイナミックレンズが狭い(機関車前面の警戒色が飛び気味)
・周辺光量低下が目立つ
一方、デジタルカメラによる複写では、
・ノイズが目立つが解像感は良い(機関車の番号が読める)
・コントラストが高い
・ダイナミックレンズが広い
と、デジタルカメラによる複写の方が圧倒的な勝利でした。
冷静に考えてみれば、フラットヘッドスキャナーの中にある小さな結像レンズと、フラットヘッドスキャナー本体と同程度の価格であるマクロレンズでは、マクロレンズの方が性能が良いに決まってます。
WEB上にアップする程度の写真ならフラットヘッドスキャナーでスキャンしたものでも何とか誤魔化せますが、やはり大きなサイズに引き伸ばそうと思うと、デジタルカメラによる複写の方が良いことが良く分かりました。
フィルムのデジタル化は、
デジタルカメラによる複写>>業者に依頼>フラットヘッドスキャナー
という順番になりました。
今回はD800E(3,630万画素)を使いましたが、35mmフィルムなら2,000万画素程度のデジタルカメラでも大丈夫そうです。自分もマクロレンズと複写装置の導入を検討しなければ...
ライトボックスは持っているので、マクロレンズがあれば三脚を使って120フィルムも複写出来そうですが、これにはやはりD850クラスの高画素のデジタルカメラの方が良さそうです。D800Eを処分したことをちょっと後悔...